初心者にお勧め – クエリウィザード

クエリ（Query）とは質問や問い合わせという意味ですが、いろいろな条件を設定し、該当するデータを参照したり抽出したり、また一部視覚化したりもできる機能です。NVivoではデータに質問をして答を得るようなイメージで使えるさまざまなクエリが用意されています。クエリを使いデータから直観的に読み取ったことを確かめたり、切り口を変えながらデータを探索したりすることができます。

NVivoでは以下のクエリが使用できます。（一部はNVivo Windowsのみで提供）

クエリ	概要
テキスト検索 *	指定した単語やフレーズが出現する箇所を表示したり、検索結果をまとめてコーディングしたりできる。例えば、「法律」と「規制」を検索し、「行政」というコードにコーディングする、「観光」と「資源」が近接して出現する箇所を検索するなど。
頻出語 *	多く出現する語句を特定する。複数のインタビューの中に出現する語を出現頻度の高い順に並べる、ワードクラウドを出力するなど。
コーディング *	コードや属性の組み合わせで該当するコンテンツを表示する。「属性:居住年数=生涯」の人(ケース)の発言の中で、「都市開発」コードに割り当てられているコンテンツを表示、「ポジティブ」にコーディングされている　かつ　「職業」にはコードされていないコンテンツを表示など。
行列（マトリックス）コーディング *	コード×属性のようなアイテム間の組み合わせをテーブル形式で出力。都市開発に関する意見を年代男女間で比較するなど。まずテキスト検索クエリからそれぞれの用語ごとのコードを作成し、それらのコード×ケース（人や団体など）の行列コーディングに使用するなど。
クロス集計	コーディングがケース間、またはプロジェクト内のさまざまなタイプのケースにどのように分散しているか確認。インタビューの回答者が「都市開発」に言及する頻度を見る、（特定の属性を持つ）回答者の数があるテーマに言及する頻度など。
コーディング比較	二人のユーザーまたは、二組のユーザーグループによってなされたコーディングを比較。選択したユーザー間でどの程度コーディングが一致しているかを測定するなど。
混合 (Windowsのみ)	テキスト検索クエリとコーディングクエリを組み合わせる。同段落(または指定したコンテクストの範囲)に出現する2 つの語句を検索するなど。
グループ (Windowsのみ)	他のアイテムと特定の方法で紐づいているアイテムを検索する。アイテムの紐づき方は、コーディング、属性値、関係、参照リンクやマップなど。

この中で［テキスト検索］［頻出語］［コーディング］［マトリックスコーディング］の4種類（上の表で * のついているもの）は［クエリウィザード］から使用できます。
［クエリウィザード］は、使いたい機能を選択し画面の指示にそって進めていくと簡単にクエリを実行できます。ただしオプション指定など一部機能が限定されていますので、最初はこのウイザードを利用しクエリがどのように使用できるかイメージできてきたら、より柔軟な指定が可能となるよう［探索］メニュー内のそれぞれのクエリボタンを使うようにすると良いかもしれません。
ここでは初心者の方でもクエリを使い始めやすくなる［クエリウィザード］を紹介します。

メニュー［探索］→［クエリウィザード］をクリック。

クエリを選択すると、右側に機能のイメージが示されますので、使用したいクエリを選択し［次へ］。

ここでは、コードやケースなどを自由にテーブル形式にまとめる［行列（マトリックス）コーディングクエリ］を例にしています。表示される指示に従って各項目を指定していきます。
まずは行を指定。プロジェクトアイテムを自由に選択できます。ここではケースの分類＞属性「採用形態」＞属性値「中途」「新卒」を選択、［次へ］。