NVivoを使いはじめてみましょう (NVivo 12)
新しいソフトウェアを使いはじめる際、最初のとっかかりで苦労することがあると思います。
NVivoは一つの機能を使うにも、いくつか操作方法が用意されていることがありますが、ここではそれらを網羅するのではなく、まずはとにかく操作してみながらNVivoに慣れていくことを目指します。
※ NVivo (R1)をお使いの方はこちら
目次
NVivoのアイコンをダブルクリックで起動します。
1.プロジェクトを新規作成する
NVivoで研究・調査を進めるにあたりまず必要なのは、プロジェクトと呼ばれるファイルの作成です。取り組んでいる研究に関わるデータや作業内容をすべて保存するファイルをNVivoではプロジェクトファイルと呼びます。
立ち上げ画面で[新規プロジェクト]をクリック。
[新規プロジェクト]は以下手順で設定します。
- プロジェクト名をつけ、必要に応じて説明を入力。
- [参照]ボタンからプロジェクトを保存するフォルダを指定。
- [ユーザーアクションをプロジェクトイベントログに書き込む]はチェックを入れる事をお勧めします。何かトラブルが起きた際の調査など、役立つ場合があります。
- 入力を終えたらOKをクリック。
新規プロジェクト「NVivo練習用プロジェクト」が作成されました。
新規プロジェクトを開始すると、「クイックスタートステップ」のタブが開きます。ここでは簡単な操作をビデオで紹介しています。NVivoの画面は英語ですが、日本語の説明がついていますので、ご覧になってみるとよいかもしれません。
ここでは[×]で閉じ、次の操作に進んでいきましょう。
2.データのインポートする
データは、左側のナビゲーションに表示されている データ>ファイルにインポートされます。
リボンのメニューを[インポート]に切り替えると、データ連携できるアプリケーションを確認できます。
今回はPDFやMS Wordファイルなどを読み込みたいので、[ファイル]をクリック。
読み込みたいファイルを指定して[開く]。ここではMS Wordファイル、PDF、画像、音声、動画を選択しています。こうした形式の異なるファイルも一度に指定できます。
[インポート]をクリック。
選択したファイルがインポートされました。
この操作でインポートできるデータの種類は、ファイル選択のウィンドウで[サポートされているファイル]をクリックすると確認できます。
もしくは、ドラッグ&ドロップでもインポート可能です。
ダブルクリックでファイルが開きます。閉じる時は[×]をクリック。
3.コードを作成する
分類コードには[ノード]を使います。ノードはラベルのついた小さい箱をイメージしてください。ソースに集めてきたデータを切り出して、このノードの中に関連づけることでテーマ別に質的データを整理する事ができます。
<ノードを使って整理していくイメージ>
分類のためのノードを、左側のナビゲーションの、コード>ノードに作成していきます。
ノードを選択し、白い画面を右クリック、新規ノードを選択します。
ノードの名前を入れてOKをクリックします。
ノードが作成されました。
4.取り込んだデータを整理する(コーディング)
コーディングの画面を見ていく事にしましょう。ノードとソースを同時に表示して、ドラッグ&ドロップでソースとノードを関連づけていきます。
コーディング対象のファイルを表示するには、”ソース”をクリックし、対象となるソースをダブルクリックします。すると右側に対象ソースがプレビューされます。
ノードフォルダをクリックすると、作成したノードの一覧が表示されます。
このようにリストにはノード、右側にファイルを表示させた状態でコーディング作業を行います。
コーディングしたい部分を選択します。
選択した部分をドラッグアンドドロップでノードのところに移動します。これで、選択した文章がノードに関連づけることができました。
ノードをダブルクリックすると、コーディングされている文章を見ることができます。
上のリンクをクリックすると元データに戻ります。
データでこのノードにコーディングされている部分を、前後関係とともに確認することができます。
上記の作業を繰り返すことによって、まずデータのコーディングを行う事ができます。このようにデータを整理しておくことで質的研究に必要とされるデータとの対話を容易に行うことができるようになります。
コーディング操作の詳細や視覚化などのデータ探索機能は、順次記事を追加していきます。