質的研究の方法
質的研究の方法
いのちの〈現場〉を読みとく
波平恵美子、小田博志 著
単行本 240ページ
出版社: 春秋社
言語: 日本語
ISBN-10: 4393333985
ISBN-13: 978-4393333983
発売日:2023/10/3
書籍内容
質的研究の方法と可能性をめぐり、エスノグラフィー論の俊英を聴き手に、斯界の第一人者として数多くの業績を残してきた文化人類学者が大いに語る。人間への鋭く温かな眼差しに貫かれた、命の現場と関わるための体験的アプローチ。質的研究の魅力を伝える。
人間の生きられた現実を言葉にするために何を大切に、何をどう調査し、何を語ればよいのだろう・・・
斯界の第一人者にエスのグラフィー論の俊英がたずねる質的研究の”コツ”と魅力と可能性。
質的研究をはじめよう(本書帯より)
目次
〈聞き手〉による序文 方法論は経験に宿る(小田博志)
〈語り手〉による序文 〈私〉と〈対象〉を問いなおす(波平恵美子)
I 質的研究のコツを聴く
第1章 問題の見つけ方1
質的研究における問題の発見
問題意識から研究課題へ
研究課題を見出す
第2章 問題の見つけ方2
質的研究における研究対象の相対化
文脈感覚を身につける
第3章 質的研究におけるデータ
質的研究におけるデータの位置づけ
質的方法論と現実との向き合い方
データとしての先行研究
文化人類学におけるデータの持つ意味
データの「声」を聞く
第4章 フィールドワークとは
調査地との出会い
調査地の選定
「調査データは客観的であるべき」ということへの疑問
データの整理と言葉の重要性
II 経験を聴く
第5章 質的研究と実践の人類学
脳死臓器移植論議における実践の人類学
実践人類学としての医療人類学
実践の人類学に対する覚悟
第6章 質的研究とアブダクション
基礎的方法としての社会構造機能論
第三の方法「アブダクション」
アブダクションと質的研究
「文化」の概念と文化人類学の守備範囲
しめくくり 個人から国家までを見透すために
あとがき(波平恵美子)