精神・発達・視覚障害者の就労スキルをどう開発するか

質的研究法M-GTA叢書1
精神・発達・視覚障害者の就労スキルをどう開発するか
――就労移行支援施設(精神・発達)および職場(視覚)での支援を探る
竹下 浩 著
A5版 150頁
出版社: 遠見書房
言語: 日本語
ISBN 978-4-86616-1105
発売日:2020/9/30

書籍内容

障害者は働くスキルをどう向上でき、支援員や上司はどう支援できるのでしょうか。本書は、就労移行支援(精神・発達障害)と事務系職種(視覚障害)の調査データをM-GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)で分析し、障害をもった方が幸せに快適に働けるように効果的な支援プロセスを提示しています。
また、質的研究法学習者のために、異なる領域で得られた知見から普遍的な理論を導く方法を、初めて具体的に詳述しました。
「質的研究法M-GTA叢書」シリーズ第1弾。

<はじめに より>
『本書は、障害者の就労支援に少しでも役立ちたいと思いつつ取り組んできた研究をまとめたものである。書き終えた今、「障害者の就労スキル獲得支援にM-GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)が有効な手法となり得る」「研究の社会的アウトカムの一方法を示し得る」と考えている。
筆者は省庁系大学校で職業訓練の「受講者支援」(障害者や特別配慮者を含む)ユニットに所属した後、現在は障害者のための大学でさまざまな研究プロジェクトに関わっているが、プロジェクトに共通するテーマは「社会的に困難な立場にある人々の就労スキル獲得を支援すること」である。本書の内容の一部でも、障害者の就労を支援する方々、職場で頑張っている当事者と上司・同僚の皆さん、M-GTAを使いたいと思っている対人援助専門職と研究者の、お役に立つことができれば幸いである。』

<質的研究法M-GTA叢書 刊行の辞(木下康仁 – M-GTA研究会を代表して)より>
『M-GTAは、研究会会員はもとよりそれ以外の多くの研究者にも活用され多数の研究成果が発表されている。会員による著作の刊行も続いている。その一方でM-GTAの理解が徹底されていない場合もみられ、また、最も重要である研究結果の実践への応用も未だ十分には拓かれていないという課題を抱えている。こうした状況に鑑み、M-GTAの分析例であると同時にその成果の実践的活用までを視野に入れたまとまった研究例の提示が必要になっている。本叢書はM-GTA研究会の会員による研究成果を、M-GTAに関心のある人、そして、具体的な研究成果の現場での活用に関心をもつ人の両方を読者として想定し、コンパクトなモノグラフとして刊行するものである。どちらの関心から入っても両方の理解が深まることを意図した編集としている。』

目次

第1章 M-GTAの考え方と使い方
第2章 初心者は,どうやって支援員になっていくのか
第3章 躓きタイプ別の支援の仕方
第4章 育成教材の作り方
第5章 職場で就労スキルをどう開発するか
第6章 まとめ
第7章 M-GTAに関する補論

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