医療者のための質的研究はじめの一歩!! ‐数値で表しきれないデータを読み解く‐

医療者のための質的研究はじめの一歩!!
‐数値で表しきれないデータを読み解く‐

片岡竜太、渡邊洋子 編
単行本(A5) : 106ページ
出版社: 薬事日報社
言語: 日本語
978-4-8408-1559-8
発売予定日:2021/7/12

書籍内容

医療人がより良い医療実践を目指すためには、様々な「研究」がとても重要になります。その「研究」の手法は「質的研究」と「量的研究」に分類されます。「質的研究」とは、対象者へ現象に関する聴き取りを行い、それを文章化して当該現象にどのような効果や問題があるのかを理解しようとする研究手法のことです。

現代の医療には疾患のみではなく、患者周囲の状況をも含めた「問題」を明確化するNBM(Narrative based Medicine)が求められています。つまり医療人には、「問題」に関わる患者・家族に共通理解や合意をもたらすようなファシリテーターとしての役割も期待されており、その手立てとして「質的研究」がより大切になってきています。

本書は、なぜ医療者に「質的研究」というセンスが必要なのかを詳細に述べるとともに、科学的に説得力のある「質的研究」に取り組むための基本的なアプローチについてわかりやすく解説しています。
また、実際の研究の「はじめの一歩」につながるよう、患者理解のための医療実践や医療人養成に関する質的研究の具体的な事例も紹介しています。

より良い医療を目指して医療実践の中で「関心がある現象」について理解し、「状況」を改善するための『質的研究』を始め、自分自身はもちろん、学生を含めた後輩医療人の成長につなげるための一助となる一冊です。

内容見本 – 出版社サイトでご覧いただけます

目次

序章 医療人になぜ質的研究が必要なのか?
第1章 質的研究を始めるにあたって
 1 質的研究と量的研究
 2 人間(患者)理解のための研究方法とは-実践報告から実践研究へ-
第2章 質的研究の研究デザイン
 1 質的アプローチの基本的考え方(主にM-GTAに注目して)
 2 M-GTAの考え方とアプローチ方法
 3 質的研究アプローチの段階と手順
 4 質的研究における研究倫理の問題
第3章 多様な研究事例と応用例
 1 観察記録に基づいた研究事例
 2 自由記述に基づいた研究事例
 3 ポートフォリオに基づいた研究事例
 4 インタビューに基づいた研究事例[1]
 5 インタビューに基づいた研究事例[2]
終章

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