混合研究法の手引き――トレジャーハントで学ぶ研究デザインから論文の書き方まで

混合研究法の手引き
――トレジャーハントで学ぶ研究デザインから論文の書き方まで
マイク・フェターズ,抱井尚子 編
単行本(ソフトカバー) : 150ページ
出版社: 遠見書房
言語: 日本語
ISBN 978-4-86616-120-4
発売予定日:2021/4/18

書籍内容

質的研究と量的研究を統合する実践研究アプローチである混合研究法。本書は、優れた混合型研究論文を10のポイントを押さえて読み解くことで、混合研究法を実践するためのノウハウが学べる本です。なんのために混合研究法を用いるのか、どのように研究をデザインするか、質的・量的データをいかに統合するか、そこにどんな相乗効果が生まれるのか。
研究計画から論文執筆まで、質的研究と量的研究のハイブリッドでより真実に迫る混合型研究の進め方を、トレジャーハント(宝探し)感覚で一から学べるユニークな入門書です。


『本書は、混合研究法を用いた経験的研究(以下、混合型研究)を実施する際と評価する際に重要となるキーポイントをわかりやすく解説する目的で書かれました。それぞれのキーポイントは宝探しの「宝」にたとえられ、すでに出版された混合型研究論文をお読みいただき、そこからゲーム感覚で宝(キーポイント)を読者に探していただくという形をとっています。

混合型研究論文の宝探しというコンセプトは、2016年8月に東邦大学看護学部で開催された第2回日本混合研究法学会のプレカンファレンスワークショップを実施するにあたり、講師であった第一編著者のマイク・フェターズによって考案されました。当時同学会の理事長を務めていた第二編著者の抱井が、大会のプレカンファレンスワークショップで混合型研究論文の評価方法をご教示いただきたいとリクエストしたところ、このようなユニークかつ楽しいエクササイズがフェターズによって考案されました。いうまでもなく、当日のワークショップは大変盛り上がり、参加した方々には大変満足していただけたことが事後アンケートからもわかりました。その後、評価のポイントは、研究を実施する上で留意するポイントでもあるということに気づきました。そして、私たちは偶然生まれた混合型研究論文のこの宝探しゲームを、混合研究法を用いて研究を実施してみたいと考えている多くの研究者に届けるために、本書の執筆に取り組んだというわけです。』(序文 より)

目次

第1章 トレジャーハント(宝探し)で学ぶ混合研究法 マイク・フェターズ
第2章 収斂デザイン論文のトレジャーハント 抱井尚子
第3章 説明的順次デザイン論文のトレジャーハント 河村洋子
第4章 探索的順次デザイン論文のトレジャーハント 稲葉光行
第5章 コミュニティを基盤とした参加型デザイン論文のトレジャーハント 井上真智子
第6章 介入デザイン論文のトレジャーハント 抱井尚子
第7章 多段階評価デザイン論文のトレジャーハント 河村洋子/尾島俊之
第8章 事例研究型デザイン論文のトレジャーハント 本原理子/榊原 麗/エレン・ルビンスタイン/マイク・フェターズ
第9章 複合型評価研究デザイン論文のトレジャーハント エレン・ルビンスタイン/榊原 麗/本原理子/マイク・フェターズ
第10章 トレジャーハントで学ぶ混合型研究論文の執筆と査読 マイク・フェターズ/抱井尚子

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